20年前、自宅で仕事をするというのは、革新的な発想でした。デジタル化とグローバル化により私たちの生活や仕事の仕方は急激に変化。アメリカで働く人の半数以上(56%、7,500万人)が、少なくとも部分的には、自宅で進めることのできる仕事を抱えています。「未来の働き方」がついに現実のものとなったのです。
「従業員エンゲージメント」が主に生産性に重きをおいているのに対し、「従業員エクスペリエンス」はより広い意味を含む言葉で、従業員を一人の人間として捉えます。事業における従業員エクスペリエンスの重要性を認識する企業は増加傾向にあります。これからの時代は従業員が「働きたい」と思える職場作りが重要です。
「ワーク・ライフ・バランス」の時代から「ワーク・ライフ・インテグレーション(仕事とプライベートの統合)」という時代へと移行。これまでの「9〜5時」という働き方が廃れつつあります。人事担当者は、プライベートの時間をどれほど仕事に割いてもらうのか考えるのではなく、仕事とプライベートを一体化した生活の一部として捉えるようになっています。新型コロナウィルスの流行により、この傾向は強まるばかりです。
紙とペンが完全に廃れることはありません。しかしながら、デジタル化は急激に新たな常識となりつつあります。今では請求書から搭乗券までスマートフォンで確認でき、To Doリストやプロジェクト管理の様々なアプリケーションも存在します。デジタルプラットフォームや技術はこれからも主流となっていくでしょう。
技術の進歩によりリモートワークが非常に容易になりました。メッセージアプリの普及により、電話という行為すら時に過去の遺物に思えるほど。今ではノートパソコンとWi−Fiさえあれば、例え会社にいなくてもチームで問題なく仕事ができます。離れた場所にチームが分散したリモート型、ハイブリット型の働き方がスタンダードに。企業はこのモデルをさらに改良し、複数の働き場所から選択できるようにするべきでしょう。
かつては確実なデータが少なく、戦略的な決定が過去の経験や「第六感」のような、直感や感情で下されることがしばしば。現在では、たくさんのデータや洞察にアクセスし、データの分析に基づき最適な決断を下せるようになりました。
新型コロナウィルスの流行により仕事の仕方は劇的に変化しました。柔軟な職場や働き方とデジタル化を同時に推進することで、リソースの最適化と持続可能な効率化を促進できるでしょう。